丹青社人づくりプロジェクト2016 – ゆうれいの見える鏡 -Phantom Mirror-

リアルな自分の主体を客体的に見れる洗面鏡。2016年の丹青社の新人研修にて鳴川研と共同製作しました。

2016年の4月から6月の期間に行われた丹青社が新人社員研修の一環として行う100日間の<ひとづくりプロジェクト>に鳴川研も参加し、洗面鏡を共同製作しました。

 

この鏡は“鏡を覗いた人に日常生活ではできない体験を届けること”をテーマにしています。

 

一般的な鏡に映し出される世界は、現実世界が反転して映し出されます。人間の顔がほぼ対称であるため、見逃しがちですが、例えば文字を鏡に写して見ると、反転して映し出されるように、これまでリアルな現実世界を映す鏡というものは存在しませんでした。そのため、鏡は昔から”ないものを映し出す”神秘的な存在として捉えられているのかもしれません。

 

しかし、この洗面鏡では、中央2枚の鏡を直角に配置することで、通常の鏡に映る世界を左右反転させた像を映すことができます。そのため現実世界を動画のような客体性をもって、リアルタイムに映し出すことができます。この鏡を通して、他人から見た自分と自分から見た自分の違いを発見することができます。

 

また、洗面鏡を中の棚はコーヒーメーカーや飲み物といったサイズのある生活用品も収まるように設計されており、洗面鏡としてではなくインテリアとして使用することもできます。